東京都は、ヒ−トアイランド現象の緩和、大気汚染の低減など都市環境問題を緩和させる一環として、
「東京における自然の保護と回復に関する条例施行規則」
「東京都緑化指導指針 を平成12年4月1日から施行しました。
従来の緑化指導は、「植裁する場所は地上を重視し、植裁する植物は樹木を優先」(敷地内限定緑化)という考えで行ってきました。今後は、「地上だけでなく建築物上など敷地内の緑化可能な場所(緑化余地)は可能な限り緑化し、樹木以外でも、草花、芝、野菜等による多用な緑化をはかる」(緑化余地の全面緑化)という考え方で緑化指導を行うことになりました。
これを受け、各区では一定の条件下で緑化に対して助成金を出すことを決めたり、あるいは検討に入っています。
上記の緑化問題は、東京に限ったことではなく、これから東京と同じ様な問題を抱えた地域での共通の問題です。建物の大小に係わらず、出来うる限り緑化し私達の住む環境を整備していく必要性がますます高まってきています。
このたび開発しました「屋上・屋根緑化CPタイル」は、セダムを中心にした草花、芝等に特化した非常に簡便な緑化手法です。
300×300ミリの一般用と、400×400ミリの瓦棒鉄板板葺き屋根用の2種類の大きさがあります。厚さはどちらも30ミリです。(大きさ、厚さとも特注サイズは可能です)
CPタイルに植物の種を埋め込むか、苗木を埋め込むかの方法で所定の場所に敷き込むという簡単な方法です。但し勾配屋根では滑り止めや吹き上がり対策が必要になります。
CPタイルは、鋸やカッタ−で容易に切れますから、現場で役物が製作できるため、敷き込みの手間が大幅に減らせます。
CPタイルは、土と紙をミックスして作られており、300×300×30ミリの大きさで約一枚の重量が1.3キログラム程度で、1平方メ−トル当たり約15キログラムと非常に軽量ですから、建物への負荷が少なくて済みます。(乾燥状態の重量で水分を含んだ場合は、水量にも寄りますが約倍になります。)
CPタイルに使われている素材は、荒木田土(粘土分のある土であれば使用できます。沖縄赤土でも製作しています)、鹿沼土、ピ−トモスその他の園芸用土をミックスした物と紙を混ぜ、一切の合成化学物質を排除し、乾燥窯あるいは太陽光で乾燥させ焼かないで成形してあります。ですから、自然の状態に近い土壌であり、かつ、合成化学物質による空気汚染の問題も発生しません。また、廃棄の場合そのまま土に戻せ、大地を汚さないことも大きな特徴です。
土と紙をパルプ状にして作られたこのCPタイルは、屋上や屋根に敷き込まれる事により、外断熱の工法となり、輻射熱による室内温度の上昇を抑えることが出来、冷暖房の維持費の低減にもつながります。