「土」という字は、地中から植物の芽が出た形を表したものといわれています。

日本のシルト質土壌のルーツが中国の砂漠に源をもつ「空のシルクロード」経由であることが確認されています。

岩石のように土の骨格材料となる物質のことを土の母材といいます。
土は大ざっぱに分けると、粘土分の少ない砂質土と、粘土分が多い粘性土に大別されます。
新鮮な花崗岩が「マサ土」と呼ばれる細粒の状態に変化するまで、およそ百万年の年月が必要であるといわれています。

土は有機物と無機物が混合した物です。
微視的に見ると、土はケイ素、アルミニウム、鉄などの無機元素および炭素や窒素などの有機元素からなります。これらは相互に結合し、より大きな無機化合物や有機化合物を形成します。さらにこれらは鉱物や岩石などの無機物と腐植や生物などの有機物といつた巨大な化合物となり、土を構成する訳です。

私達が園芸屋さんでよく見かける
「富士砂」は1707年の宝永山から吹き出した軽石の一種。
「鹿沼土」は約三万年前に群馬県の赤城山から噴出した軽石が風化した物で、保水性にすぐれ多量のイモゴライトやアロフェンを含んでいます。
「赤玉」は強い風化作用を受けて養分が抜け、鉄やアルミニウムしか残っていない土。

土を構成する基本的な分子や原子のレベルから土そのもののレベルまで、人類は土を利用し、そして土から様々な製品を生みだしてきました。土はまさに資源の宝庫といえます。土は農業ばかりでなく、工業的にも無機材料としてあるいは有機材料として人類に限りなく役立ってきました。

土の断熱性能
水1グラムを蒸発させるためには、約580カロリーの熱エネルギーが必要です。これは、真夏の晴天日に、地表1平方センチに降り注ぐ太陽エネルギー一日分に近い量です。
また水1グラムを1℃上昇させるためには、1カロリーの熱エネルギーを使います。このため、水を含む土では、地面に到達した太陽エネルギーの大半は、土の中の水の蒸発と水の温度を上昇させるために使われ、地温はあまり上昇しないことになります。

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